原神公式が配布しているキャラクターモデルPMXファイルを、Blender(3.5.1)でテクスチャ込みのFBXファイルに変換して、Clip Studio Paintでデッサン人形として遣おうとした際の自分用の覚え書きです。(ウェブ検索しながら進めたら所々引っかかったため)
記事全体の参考
上記はFBXファイルをUnityに持ち込むことを想定した記事のため、テクスチャはUnity上で再度設定しなおす内容になっています。今回は上記で紹介されている内容に加え、FBXファイルにテクスチャ情報を保持させて、Clip Studio Paintで開いた際にもテクスチャが表示されるよう、作業を行いたいと思います。
原神公式PMXファイルのダウンロード
大陸版公式のbilibiliページでキャラクターモデルのPMXファイルが配布されています。上記は各バージョンの配布ページを日本版ユーザがまとめてくれたHoYoLAB記事。
今回はアルハイゼン(3.7)をダウンロードします。右のフローティングメニューから「模型下載」を押してジャンプし、「艾尔海森」を選んで「模型下載」でダウンロード。
Blenderのダウンロード・インストール
たぶん検索すればその時の最新版が出るはず。(2023年7月20日時点で3.6が最新らしいです)
MMD Toolsのインストール
Blender自体はPMXファイルのインポートに対応していないため、アドオンをGitHubの配布ページからインストールします。
「mmd_tools-v0.0.0.zip」(0.0.0はバージョン番号)をダウンロードしたらzipは解凍せずにBlenderからインポートします。(編集>プリファレンス>アドオン>……)
「mmd_tools-v0.0.0.zip」を選択し、インストールすると、そのアドオンだけが表示された状態になるので、チェックボックスをクリックして有効化し、Blenderを再起動。
PMXファイルのインポート
アドオンのインストールと有効化に成功していれば、(ファイル>インポート)に「MikuMikuDance Model(.pmd .pmx)」が生えているはずなので、そこから先ほどダウンロードしたアルハイゼンのPMXファイル(艾尔海森.pmx)をインポートします。
テクスチャが表示されていない状態で読み込まれるので、レイアウトウィンドウ内右上の「3Dビューのシェーディング」を押してテクスチャを表示させます。
FBXファイルへの変換とエクスポート
この状態でもBlenderの機能でエクスポートすればFBXファイルにはなりますが、それをClip Studioで読み込んでもテクスチャの情報がないため真っ白なモデルになります。*1
FBXファイルはテクスチャデータを内部に格納できるとのことなので、アドオンとBlenderの設定を調整して、格納した状態で書き出します。
MMD Tools側
レイアウトウィンドウ内右上の「オプション」の真下にある「<」を押すと複数のタブボタンが表示されるので、その中の「MMD」を押してMMD Toolsのタブを開きます。
適当にアルハイゼンの体をクリックして輪郭がオレンジ色になっている状態(Meshが選択されている状態)で(モデル設定>マテリアル>Blender用に変換)と進んでマテリアルを変換してもらいます。
これを経ないと下記の操作を行ってもテクスチャが埋め込まれないとのこと。
Blender側
Blender上で表示されているテクスチャはおそらくPMXファイルと同じ階層にフォルダにあるデータを拾ってきていると思われるので、作業中のプロジェクトに取り込むようにします。
(ファイル>外部データ>.blendファイルに自動パック)と進んでチェックボックスをオンに。ウィンドウ右下に「~個のファイルがパックされました。」と表示されればOKです。
そうしたら(ファイル>エクスポート>FBX(.fbx))と進んでファイルビューを開きます。右側のカラムで「パスモード」を「コピー」にし、その右側の「テクスチャを埋め込む」をクリックして有効化します。
「オブジェクトタイプ」は「アーマチュア」と「メッシュ」を選択したら、ファイル名を指定してエクスポートします。
これでテクスチャ情報が埋め込まれたFBXファイルが保存できたはずです。
Clip Studio Paintにインポート
(ファイル>新規)で適当にレイヤーを開いてから、(ファイル>読み込み>3Dデータ)でFBXファイルを選択し、開きます。少々ロード時間を要するもよう。
できました。
ところで
原神プレイヤーでもなければ絵も描かないのになぜこのような作業を?
家族(Sisterich)に頼まれたため。
Sisterichの作業環境は?
iPad 6th gen.。RAM不足で3Dモデルは動かせませんでしたとさ。
おしまい。
*1:デッサン人形としてはその方が正しい気もしますが。